ロシア軍特殊部隊「アフマット」に所属する日本人兵士、金子大作氏がウクライナ戦争の過酷な実態を明かした。自身の体験談を基に、戦場の恐怖と日常を語っている。
ドローンと迫撃砲の恐ろしさ
金子氏によれば、「突撃部隊は白兵戦にたどり着く前に、ドローン攻撃や迫撃砲などで5割の兵士が殺傷される。一緒に戦った仲間たちも次々と死んでいった」という。戦場では24時間ドローンに狙われ続け、排泄物の温度で居場所がばれる危険もある。
負傷と司令官の温情
金子氏自身も負傷した際、司令官の一人が「私の家でのんびり過ごしたらいい」と気遣い、仮住まいで休ませてくれた。さらに、笑顔で手榴弾を手渡し「暇だったらこれでも撃って遊んでいたらどうだ?」とジョークを飛ばすロシア兵流の親しみを見せた。
トレーナーへの任命
2週間後、歩けるまでに回復してキャンプに戻ると、次の戦場が決まっていた。しかし、中隊最高司令官の意向で金子氏はトレーナー(教官)に任命された。「戦うために戻ったのだから本望ではないが、司令官は頑なだった」と振り返る。
ロシアに住む気は?
ある日、司令官が突然現れて「家を買ってロシアに住む気はありますか?」と質問した。金子氏が「生き残れたときはロシアで妻をもらうのが夢ですよ」と答えると、司令官は何も言わずに去った。後に、アフマットに入隊すると5年間は海外への渡航が禁止されていることを知ったという。
本稿は金子大作『ロシア軍の日本人兵士 最強の特殊部隊「アフマット」で見た地獄』(講談社)からの抜粋。



