フランス市民の怒りが街にあふれている。内務省の集計によると、10月17日には全国で計55万人、24日には計41万人が抗議デモに参加した。パリでは24日、生活苦や公共サービスへの不満を訴えるデモが行われ、「革命の旗だ」と書かれたフランス国旗も掲げられた。
「パリは夢の都ではない」と語る22歳の大学院生
デモに参加した大学院生のロマン・ジャラニエさん(22)は、近所のスーパーに行くとすぐに特売品を探す。インフレは昨年こそ落ち着いていたが、今年9月の上昇率は前年同月比で3.1%に上る。
車は持っているが、運転は本当に必要に迫られた時だけだ。「ガソリンが高すぎるから。先週入れた時は1リットル2.17ユーロ(381円)もした」。統計では、1年で3割近く値上がりしている。
恋人と暮らす寝室一つのアパートには、月に1070ユーロ(18万8千円)を支払う。パリで安価な住宅を見つけることは「不可能だ」と言い切る。
「夢の都」ではなくなったパリへの不満
同じように生活が苦しい市民は、パリを「夢の都」とは見なしていない。物価高や住宅難に加え、公共サービスの低下への不満もデモに参加する動機となっている。
ある教科の教師が3年間もいなかった高校や、若者の高い失業率、家賃や物価の高騰。「夢の都」という言葉とはかけ離れた現実が、市民を街頭に駆り立てている。