米国務省は、イスラエルに対してレバノンでの軍事作戦において民間人保護を徹底するよう正式に求めた。イスラエル軍の空爆により、レバノン国内で多数の民間人が犠牲となっており、国際社会から懸念の声が上がっている。
米国務省の要請内容
米国務省の報道官は声明で、「イスラエルには軍事作戦において民間人を保護する責任がある」と述べ、レバノンでの作戦における民間人被害の最小化を強く求めた。また、同報道官は「米国はイスラエルの自衛権を支持するが、国際人道法の遵守が不可欠だ」と強調した。
この要請は、イスラエル軍がレバノン南部でヒズボラの拠点とされる施設に対する空爆を強化し、その結果、少なくとも30人の民間人が死亡したと報じられたことを受けて行われた。レバノン保健省によると、空爆による死者のうち約半数が女性と子供だったという。
国際社会の反応
国連もこの状況に懸念を表明しており、グテーレス事務総長は「すべての当事者に対し、民間人の保護を最優先するよう求める」と述べた。さらに、欧州連合(EU)もイスラエルに対して自制を呼びかけている。
一方、イスラエル政府は「空爆はヒズボラの軍事目標に限定されており、民間人被害を避けるためにあらゆる努力を払っている」と主張している。しかし、現地からの報告では、住宅地への爆撃が相次いでおり、避難を余儀なくされる住民が増加している。
今後の見通し
専門家は、米国の要請がイスラエルの軍事行動にどの程度影響を与えるかは不透明だと指摘する。米国はイスラエルの最大の支援国であり、過去にも同様の要請を行ってきたが、イスラエルが全面的に従った例は少ない。
レバノンでは、2006年の戦争以来最悪の戦闘が続いており、国際社会の仲介による停戦協議も難航している。米国務省の要請が事態打開のきっかけとなるか、注目される。



