イランとの戦いが行き詰まったトランプ米政権が打ち出したのは、イランと取引する中国企業などを狙った追加の経済制裁だった。ノルマンディー上陸作戦を連想させる「Dデー(決戦の日)」という表現まで掲げたが、従来も制裁や空爆を受け続けてきたイランに逐次的な圧力をかけても効果は限られそうだ。米政権の動揺が見透かされている構図もある。
ベッセント財務長官が「体制を窒息させる」と宣言
ベッセント財務長官は24日の記者会見で「(イランの)体制を窒息させる」と語り、イランとの経済関係を事実上断つよう他国に求めた。「イランの石油の輸送を可能にしている国々が、それを知らないかのように主張することは許さない」と述べた。主に中国やインド、ロシアなどを念頭に置いているとみられる。
制裁の基盤を自ら破壊
ただ、これまでの経緯を踏まえれば、今になって追加制裁を実施したところで、イランが簡単に譲歩を受け入れるような情勢ではない。制裁の基盤を自ら破壊しているとの指摘もある。米国も加わった2015年の核合意からの離脱や、その後の強硬策がイランとの対話の道を狭めてきた経緯があり、今回の追加制裁が事態を打開する切り札となるかは不透明だ。



