米国政府は8日、イランによるイスラエルへの攻撃を阻止するため、中東地域への軍事増強を発表した。ジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は声明で、「われわれはイスラエルに対するいかなる攻撃も阻止する決意だ」と述べ、イランに対し「深刻な結果」がもたらされると警告した。
空母打撃群と追加部隊の展開
国防総省は、空母「セオドア・ルーズベルト」を中心とする打撃群を中東に派遣するよう指示。また、追加の戦闘機部隊や弾道ミサイル防衛システムを配備する。ロイド・オースティン国防長官は声明で、「これらの措置は、地域の抑止力を強化し、米軍と同盟国を守るためのものだ」と説明した。
米当局者は、イランがイスラエルに対して大規模なミサイル攻撃を準備している可能性があると指摘。攻撃の時期は不明だが、米情報機関は数日以内の可能性を警戒しているという。
イスラエルとハマスの戦闘への懸念
今回の緊張激化は、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続く中で起きている。米国はイスラエルの自衛権を支持する一方、民間人の犠牲を減らすよう求めている。ジョー・バイデン大統領は先週、ベンヤミン・ネタニヤフ首相との電話会談で、ガザ地区での軍事作戦の縮小を要請した。
しかし、イランはハマスやレバノンのヒズボラなど反イスラエル勢力を支援しており、直接関与するリスクが高まっている。米国防総省高官は、「イランが直接攻撃を決断すれば、地域全体が戦火に巻き込まれる可能性がある」と警告した。
国際社会の反応と外交努力
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、すべての当事者に自制を呼びかけ、「中東はすでに火薬庫だ。さらなるエスカレーションは壊滅的な結果をもたらす」と述べた。一方、サウジアラビアやアラブ首長国連邦など湾岸諸国は、緊張緩和に向けた外交努力を強化している。
米国はまた、カタールやエジプトを通じて、ハマスとの停戦交渉を仲介している。しかし、イスラエルがラファへの地上侵攻を準備していると報じられ、交渉は難航している。



