国連安全保障理事会は25日、パレスチナ自治区ガザでの即時停戦と人質の無条件解放を求める決議を採択した。米国はこれまで拒否権を行使してきたが、今回は棄権に回り、14カ国の賛成で可決された。イスラエルは決議に反発し、ネタニヤフ首相は「米国が拒否権を行使しなかったことは、イスラエルの安全保障に深刻な打撃だ」と述べた。
決議の内容と経緯
決議は、イスラム組織ハマスによる人質解放と、ガザへの人道支援物資の全面開放を要求。また、停戦の恒久化に向けた交渉を呼びかけている。米国はこれまで停戦決議に拒否権を行使してきたが、今回は「外交的解決を促進するため」として棄権した。米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は「決議がイスラエルの自衛権を否定するものではない」と説明した。
イスラエルの反応
イスラエルのエルダン国連大使は「決議はテロを助長するものだ」と非難。ガザでの軍事作戦を継続する意向を示した。一方、パレスチナ自治政府のマンスール国連大使は「歴史的な一歩」と歓迎した。ガザでは昨年10月の戦闘開始以降、3万2000人以上が死亡し、人道危機が深刻化している。
今後の見通し
停戦決議は法的拘束力を持つが、履行にはイスラエルとハマスの合意が必要。米国は「即時停戦」の文言に懸念を示しつつも、外交努力を継続する方針。国際社会からは停戦実現への期待が高まる一方、イスラエルの強硬姿勢が障害となっている。



