トランプ次期大統領、パリ協定から再離脱へ 気候変動対策に暗雲
トランプ氏、パリ協定から再離脱へ

ドナルド・トランプ次期米大統領は、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から再び離脱する意向を表明した。2025年1月の就任後、早期に大統領令を発令する見通しで、バイデン政権が進めてきた気候変動対策は大きな後退を余儀なくされる。

パリ協定からの離脱は2度目

トランプ氏は2017年の前政権でもパリ協定からの離脱を宣言し、2020年に正式離脱。その後、バイデン大統領が2021年に復帰していた。今回の再離脱により、米国は世界で唯一、同協定への加入と離脱を繰り返す国となる。パリ協定は2015年に採択され、世界の平均気温上昇を産業革命前比で1.5度に抑える目標を掲げている。

国内外から批判の声

環境団体や民主党内からは「無責任な決定」と批判が噴出。一方、トランプ氏は選挙戦で「パリ協定は米国経済に不公平な負担を強いる」と主張し、化石燃料産業の支援を公約に掲げていた。国際社会からも懸念の声が上がり、欧州連合(EU)の気候変動担当者は「米国のリーダーシップ欠如は世界全体の取り組みを弱体化させる」と述べた。

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気候変動対策への影響

米国の温室効果ガス排出量は世界第2位(中国に次ぐ)。離脱により、排出削減目標の達成は困難になるとみられる。また、パリ協定の枠組みでは、各国の自主的な目標(NDC)の達成が求められるが、米国が不在となれば、他国への波及効果も懸念される。専門家は「米国の離脱で、世界の気温上昇目標の達成はさらに遠のく」と警告する。

今後の展望

トランプ次期政権は、化石燃料の増産や環境規制の緩和を進める方針。一方、州レベルではカリフォルニア州などが独自の気候政策を推進しており、連邦政府と州政府の対立が深まる可能性もある。国際的には、中国やEUが主導する形で気候変動対策が進むとみられるが、米国の協力なしでは実効性に限界がある。

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