米国のトランプ大統領が、米韓合同軍事演習の「大幅な縮小」を指示した。背景には、トランプ氏がかねて関心を示す訪朝を実現するための環境整備という側面がありそうだ。ただ、演習の縮小は、朝鮮半島の安全保障を危うくしかねない要素をはらんでいる。
演習縮小の背景と現状
17日から始まった米韓合同軍事演習は、指揮所訓練と野外機動訓練で構成される。韓国の市民団体「自主国防ネットワーク」の李逸雨(イイルウ)事務局長によれば、すでに米韓は昨年夏の演習で大隊級5件、中隊級17件の計22件だった野外機動訓練を、今年は統合して大隊級14件に減らしている。李氏は「トランプ氏の発言はすでに起きたことに意味を与える政治的行為だろう」と語る。
トランプ氏の訪朝関心と過去の発言
エスパー元米国防長官の回顧録やポンペオ元国務長官の発言などによれば、トランプ氏は第1次政権時代、駐留経費の負担に強い不満を持ち、在韓米軍の削減や撤収を考えていた。
2018年6月にシンガポールで行われた米朝首脳会談で、トランプ氏は事前に米政府内での合意を取り付けないまま、金正恩総書記に大規模な米韓合同軍事演習を停止する考えを示したこともある。
緊張高まる朝鮮半島
トランプ氏は今回、SNSで北朝鮮について「(トランプ政権に)脅威を与えず、敬意を払ってきた国」と説明したが、朝鮮半島を東西に横切る南北軍事境界線(MDL)付近では最近、緊張が高まっている。北朝鮮軍は最近、MDL北側で活動を活発化させているとみられる。



