対イラン撤退戦にも敗れたトランプ氏、損切りできず米国の威信に打撃
対イラン撤退戦にも敗れたトランプ氏、損切りできず威信に打撃

米イランの覚書は、6月の署名後60日間の期限を待たず、双方の戦闘再開で事実上破綻した。浮かび上がるのは、戦略がないまま突き進んだ戦いで政治的な敗北を喫しただけでなく、「撤退戦」にも失敗したトランプ米大統領の姿だ。

覚書破綻の経緯

覚書は、イランによるホルムズ海峡の実質的封鎖に米側が手を焼き、行き詰まった結果としての側面が強かった。締結した6月中旬時点で、米軍が攻撃を続けても得られる成果は乏しくなっていた。

だが、米政権はまもなくイランへの空爆や海上封鎖を再開した。その後も攻撃の応酬が続き、トランプ氏は「第2次世界大戦後、最大規模の攻撃」をすると脅すまでに至った。ただ、結局は踏み切らなかった。軍事的手段では状況を打開できないからこそ覚書をまとめたという経緯を踏まえれば、当然とも言える。

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「損切り」できない理由

「不動産王」だったトランプ氏。不良資産の「損切り」の重要性を知っているはずなのに、なぜ手を引けず、ずるずると軍事的な措置を続けるのか。国際政治学の第一人者、米ハーバード大学のスティーブン・ウォルト教授にそう聞くと、こんな答えが返ってきた。

「関わった六つの企業の破産…」

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