ロシア27年国防費が約32兆円に、侵略開始後最大へ…福祉・教育・医療は削減
ロシア27年国防費が約32兆円、侵略後最大へ

ロシア政府は9月30日、2027年とその後2年間の計画を含む3か年の予算案を下院に提出した。詳細は明らかにされていないが、ロイター通信は政府の内部文書を基に、27年予算案では国防費が17兆1000億ルーブル(約32兆4900億円)に上り、22年2月のウクライナ侵略開始以降で最大になる見込みだと報じた。

国防費は26年比41%増、当初計画比27%増

昨年11月に成立した26年予算で国防費は12兆1210億ルーブル(約23兆円)となっており、41%増加する。当初計画された27年の国防費と比べても27%膨らむ。予算案からは、プーチン政権がウクライナに対する侵略を停止する意図は読み取れない。

福祉・教育・医療は削減、財政赤字も拡大

露政府は、27年の国内総生産(GDP)成長率を前年比1.4%増で、29年には2.4%増に回復すると見込む。膨張する国防費をまかなうため、金融所得などを対象とした増税が検討されているが、ロイターによると、27年予算案では福祉や教育、医療などの分野で予算が当初計画と比べて6~7%程度削減される見通しだ。

財政状況は悪化しており、26年の財政赤字の見通しはGDP比1.6%から同3.2%に上方修正された。債務残高は国際的には低いとされるが、26年のGDP比19.9%から27年には21.7%に上昇して20%を上回る見込みだという。

ロシアではインフレ(物価上昇)対策のため金利が高く設定されており、国債費が今後予算を圧迫する可能性もある。