国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長は23日、産経新聞の電話インタビューに応じ、米国による制裁の影響で、VISAのクレジットカードや私用のGmailが利用できなくなる可能性があると明らかにした。その上で、欧州の複数の銀行が制裁を受けたICC職員を支援し、取引を継続していると述べた。
米制裁の影響と対応
赤根氏は「米社VISAのクレジットカードは日本で発行したものを含めて、使えないと思う。制裁により、私用のGmailも使えなくなる」と指摘。昨年、米国がICC制裁に動いた後、ICCでは米マイクロソフトから欧州拠点のシステムへのデータ移転を進めており、日常業務に支障はないと説明した。
金融機関では制裁の波及に対する懸念が強いが、欧州で複数の銀行が制裁を受けたICC職員を支援し、取引を継続してくれているという。出張の旅行手配や給与支払いなどは、これらの銀行を通じて行っていると述べた。
EUへの対抗措置要請
制裁への対抗措置の可能性について、赤根氏は「欧州連合(EU)には、EU条約の『差し止め規定』(第三国の制裁をEU域内で無効とし、追随を禁じる措置)発動を求めてきた」と説明。米制裁から企業を守る仕組みができれば、ICCとの取引を後押しすることになるとの考えを示した。
現状では、実現に至っていないという。その上で「ICC所在国オランダをはじめとする欧州各国はデータ移転、銀行取引の確保で尽力してくれた」と述べた。



