米国の制裁対象となった国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長が26日、オンライン会見を実施した。会見で訴えたのは、正義が力や圧力に屈してはいけないという信念と、日本政府が支えてくれるという期待だ。一方で、米国の制裁がICCの存続や国際秩序を脅かしかねないとして「正念場だ」と危機感も示した。
各国からの支援メッセージに感謝
赤根氏は会見で、米国による制裁指定後、「たくさんの国々、特に欧州の国々から、支援の直接的なメッセージをいただいた」と感謝を述べた。国連や欧州連合(EU)といった国際機関に加え、日本を含む各国の弁護士団体やNGOからも応援の声が届いているという。
日本政府の対応については「私やICCに大きな力を与えてくれるもの」と評価。その上で「(米国の)同盟国としてICCの重要性や正当性について日本の見解を述べ、良い意味での対話を続け、米国のさらなるエスカレートした行為につながらないようにしていただけると確信している」と語った。
制裁がもたらす実務への影響
赤根氏が会見を開いた背景には、米国による制裁を黙認し続ければ、法の支配の守り手であるICCが機能不全に陥るリスクがあるという認識がある。米国が赤根所長ら個人に加え、組織全体を制裁対象にすれば、捜査や送金といった実務が滞りかねない。
赤根氏は「最終的に(ICCの機能を)できる限り抵抗する」との姿勢を示しており、制裁下での活動継続に強い決意をにじませた。



