元米陸軍大佐「米軍内に恐怖の風土」 ヘグセス国防長官の姿勢に懸念
元米陸軍大佐「米軍内に恐怖の風土」 ヘグセス長官に懸念

元米陸軍大佐で、イラクやアフガニスタンでの米陸軍の作戦と戦略を厳しく批判してきたジャン・ジェンティーレ博士は、現在の米軍内に「恐怖の風土が生まれている」と語る。ヘグセス米国防長官が9月30日、米バージニア州での演説で「戦士の精神」を米軍幹部らに改めて訴えたことを受け、懸念を表明した。

将校の昇進拒否と異論表明の難しさ

米メディアは、ヘグセス氏が多くの将校の昇進を拒否していると報道している。これについてジェンティーレ氏は、現在の米国防総省の指導部が米軍内に現実の恐怖の風土を生み出していると指摘する。

現役将校が「イランとの戦争での作戦では目標を達成できない」と考えた場合や、米国への麻薬密輸に関与するカルテルへの作戦に携わる将校が「作戦は違法ではないか」と疑問を抱いた場合でも、職業人生に重大な不利益が及ぶことを恐れずに異論を表明できるかどうか、疑問を投げかけている。

空母リンカーンの長期展開と士気の問題

カオ米海軍長官代行は9月、米空母エイブラハム・リンカーンのイランとの戦闘のための中東への長期展開中に、8人の米海軍兵士が自殺を試みたと報告した。ジェンティーレ氏は、リンカーンの長期にわたる戦闘展開が過酷だったことは間違いないとし、戦闘中の部隊の士気は一定ではなく、戦闘の激しさや損失の程度によっては大きく落ち込むこともあると述べている。

その上で、上級指揮官が士気の浮き沈みに目を配り、長期展開を笑い話にしないことがより重要だと指摘。トランプ大統領がリンカーンの派遣期間について「全然長くなかった」と述べたことに対し、そのような扱いをすべきではないと批判した。