【ジュネーブ=船越翔】英BBCは27日、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で住民虐殺を指揮したとして、ジェノサイド(集団殺害)などの罪で終身刑の判決を受けた元セルビア人司令官ラトコ・ムラジッチ受刑者がオランダ・ハーグの拘置施設で死亡したと伝えた。84歳だった。
紛争でセルビア人武装勢力を指揮
ムラジッチ受刑者は旧ユーゴスラビアからボスニア・ヘルツェゴビナが独立した後に起きた紛争で、セルビア人武装勢力の司令官としてボスニア側と戦った。東部スレブレニツァで1995年7月、約8000人のイスラム教の住民が虐殺された事件を主導し、「ボスニアの虐殺者」と呼ばれた。事件は第2次世界大戦後、欧州で起きた最悪の虐殺とされる。
逃亡から逮捕、終身刑の確定まで
約16年間逃亡を続け、2011年にセルビア国内で逮捕された。ハーグの国際法廷で17年、最高刑の終身刑が言い渡され、21年に上訴審で判決が確定した。
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争でのジェノサイドを巡っては、元セルビア人指導者のラドバン・カラジッチ受刑者も上訴審で終身刑の判決を言い渡されている。



