「フランス人選手いない」発言のスペイン前首相ラホイ氏に批判殺到
フランス人選手いない発言のラホイ氏に批判殺到

スペインの保守派前首相マリアーノ・ラホイ氏が、隣国フランスのサッカー代表チームについて「フランス人選手が一人もいない」と発言したことを受け、国内外から批判の嵐が巻き起こっている。サッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会で、14日に両国が対決する準決勝を目前に控えた中での発言だった。

サンチェス首相が「外国人嫌悪」と非難

ラホイ氏の発言は、スペインのオンラインニュースサイト「エルデバテ」に掲載された。これに対し、スペインのペドロ・サンチェス現首相はX(旧ツイッター)に投稿し、「ゼノフォビア(外国人嫌悪)」だと強く非難。「名字や出生地、肌の色で所属を測ろうとする者がまだいる。一方で私たちは、その国にあるルーツや、その国に貢献しようとする意志でそれを測る」と述べた。さらに、「スペインは、この国を愛し、この国のために働く人々のものだ。外国人嫌悪的な発言で国に恥をかかせる者のためのものではない」と付け加えた。

フランス政府も反発、大使館が事実を指摘

オスカル・プエンテ運輸相は、ラホイ氏を「フランコ体制後の時代の愚か者」と一蹴した。フランスの政治家も激しく反応し、ロラン・ヌニェス内相はニュース専門局BFMTVに対し、発言は「絶対に受け入れられない」と述べた。仏共産党のファビアン・ルーセル党首は、ラホイ氏の発言を、パラグアイのセレステ・アマリジャ議員による広く批判を浴びた発言と同列に扱い、「彼らはこのおぞましい人種差別をまき散らさずにはいられないのだ」と批判した。アマリジャ議員は、W杯決勝トーナメント2回戦でパラグアイがフランスに敗れた後、仏代表FWキリアン・エムバペ選手について「フランス人のふりをしているだけの植民地化されたカメルーン人」と発言していた。

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駐スペイン仏大使館もSNSで応戦し、「フランス代表の選手は全員がフランス人だ。26人の選手のうち、23人がフランス生まれである。海外で生まれた3人も同様にフランス人だ」と事実を指摘した。フランスサッカー連盟(FFF)のフィリップ・ディアロ会長も、ラホイ氏の発言には「容認しがたい人種差別のニュアンスが含まれている」とSNS上で述べた。

背景と波紋

ラホイ氏の発言は、多様なルーツを持つ選手で構成される現代のフランス代表に対する偏見を露呈したものだ。フランス代表は1998年のW杯優勝時から「ブラン・ブラン・ブラン(黒・白・北アフリカ)」という多民族融合の象徴とされてきた。今回の発言は、W杯準決勝という大舞台を前に、国際的な人種差別問題として大きな波紋を広げている。

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