「温泉文化」の国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)無形文化遺産登録を目指し、全国初となる「温泉文化世界サミット」が7日、鳥取県湯梨浜町で開かれる。県は開催に合わせて、県内の温泉をPRするロゴマークも作成。登録への機運を高めるとともに、観光客増にもつなげたい考えだ。(藤川泰輝)
登録可否は30年12月頃に決定か
2025年11月に文化審議会が「温泉文化」をユネスコ無形文化遺産に提案することを決定。登録の可否は30年12月頃に決まる可能性が高いという。
全国の知事有志でも22年に「登録を応援する知事の会」を結成。会長を務める平井伸治知事の発案もあり、同会主催でサミット開催が実現した。
ヤマザキマリさんを「温泉文化アンバサダー」に任命
サミットは午前9時半から、はわい温泉近くにあるハワイアロハホールで実施。古代ローマと現代日本の入浴文化を描いた漫画「テルマエ・ロマエ」の作者・ヤマザキマリさんを招き、「温泉文化アンバサダー」への任命式を行う。式には平井知事、山本一太・群馬県知事も出席する。
世界100か国以上を巡り、国内外の温泉に入浴している温泉学会副会長の大川哲次さんが、「世界の温泉事情と温泉文化」と題して講演。ヤマザキさんと大川さんらが参加するパネルディスカッションも行われる。
会場では、ヤマザキさんの原画のレプリカや日本各地の温泉を紹介するパネルの展示なども行う。
県が新ロゴマーク作成、公募で480点から選出
県は海外にも県内の温泉地をアピールするため、「温泉湯ったりトットリけん」と銘打ち、ロゴマークを新たに作成した。
デザインを5~6月に公募。東北や関東からも集まった480点の中から県内の旅館業従事者ら審査員が選んだのは、東京都の池尻恵利也さんの作品で、「黒い墨や赤の円で描かれているのが、日本文化を感じさせて目線を引きつける」などと評価された。県はのぼりやステッカーにこの新たなロゴマークを利用する。
県内10温泉地の入湯客数、コロナ禍から回復も100万人届かず
県内の主な温泉地は鳥取、三朝、皆生など10か所。入湯客数は19年には105万人を記録したが、コロナ禍で21年には58万人まで減少。その後は年々、客足が回復し、25年には97万人まで持ち直した。
県観光戦略課の担当者は「県内では鳥取砂丘に負けないくらいの魅力がある。SNSの活用や各温泉組合と連携した取り組みなども行い、まずはコロナ禍前の100万人を目指したい」と話している。



