12日のニューヨーク株式市場は大幅に反落した。ダウ工業株30種平均は前日比537ドル36セント安の4万1335ドル5セントで取引を終了した。一時は下落幅が700ドルを超える場面もあった。S&P500種指数は0.9%安、ナスダック総合指数は0.7%安となった。
トランプ関税への懸念が引き金
株価下落の主因は、ドナルド・トランプ前米大統領が関税政策を強化するとの観測だ。トランプ氏は大統領選で再選を目指しており、関税引き上げを公約に掲げている。市場では、トランプ氏の政策が貿易戦争を激化させ、企業収益を圧迫するとの懸念が強まっている。
特に、鉄鋼やアルミニウムへの関税が米国企業のコスト上昇を招き、インフレを加速させるとの見方が広がった。この日は、トランプ氏の関税政策に関連して、米国の主要企業の株価が軒並み下落した。
アップルやマイクロソフトなどハイテク株も軟調
ハイテク株も軟調だった。アップルは1.2%安、マイクロソフトは0.8%安、アマゾンは1.1%安で終了。半導体株も下落し、エヌビディアは2.0%安、インテルは1.5%安となった。
市場では、関税政策の不透明感に加え、連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策も警戒されている。FRBはインフレ抑制のため利下げに慎重な姿勢を維持しており、これが株式市場の重しとなっている。
投資家のリスク回避姿勢が強まる
投資家の間ではリスク回避姿勢が強まり、安全資産とされる米国債や金(ゴールド)に資金が流入した。米10年物国債利回りは低下し、金価格は上昇した。
「トランプ関税への懸念が市場を支配している。投資家はリスク資産を手放し、安全な避難先を探している」と、BMOキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は指摘する。
今後の見通し
市場関係者の間では、トランプ氏の関税政策が実際にどの程度実施されるかが注目されている。また、FRBの利下げ時期についても、市場の予想が変動している。
「市場は政策の不確実性に非常に敏感になっている。関税の詳細が明らかになるまでは、ボラティリティの高い展開が続くだろう」と、TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ゲンナディ・ゴールドバーグ氏は述べた。



