米トランプ政権、サウジと原子力協定締結 ウラン濃縮で核拡散懸念
米トランプ政権、サウジと原子力協定 ウラン濃縮で懸念

米国のトランプ政権は22日、サウジアラビアと原子力協定を締結したと発表した。米側がサウジに原子力技術を提供する。米メディアによると、サウジ国内でのウラン濃縮実施につながる可能性があり、核拡散リスクの高まりが懸念されている。

両国は2008年に原子力協力に関する覚書を結び、米国からの技術供与について交渉してきた。

協定の内容と規模

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、協定の有効期間は30年間。事業規模は数百億ドル(数兆円)で、米国内の原子力産業の活性化も見込まれる。原子力発電所の導入のほか、共同調査で必要性が認められれば、米企業がサウジにウラン濃縮施設を建設する内容となっている。

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サウジは世界有数の産油国で、石油や天然ガスによる火力発電が主力。原発導入には、増加する電力需要に対応するためのほか、浮いた分の石油を輸出に回す狙いもある。近年は膨大な電力を要する人工知能(AI)のデータセンター整備にも力を入れている。

核開発の疑念と地域情勢

一方、サウジの原発導入を巡っては核開発の疑念がつきまとってきた。サウジは民族・宗派が異なるイランと地域の覇権を争っており、イランの核開発を強く警戒してきた。18年にはサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、「イランが核爆弾を開発すれば、我々も可能な限り速やかに後を追う」と発言した。

ウラン濃縮施設は核兵器開発につながりうる。同紙は、米国が関与することで軍事転用を防げるとの米政府関係者の主張を伝えた。

トランプ政権はイランに保有する濃縮ウランの放棄などを求めているが、双方の攻撃が激化しており、交渉は進んでいない。今回の協定締結を受けて、イランが米国の要求に対する反発を強める可能性もある。

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