韓国経済、2025年に急失速のリスク 輸出鈍化と内需低迷で
韓国経済、2025年に急失速のリスク 輸出鈍化と内需低迷

韓国経済が2025年に急失速するリスクが高まっている。輸出の鈍化と内需の低迷が重なり、成長率は1%台前半にまで低下する可能性があると、複数のエコノミストが警告している。韓国開発研究院(KDI)は2025年の成長率見通しを2.0%としているが、下方修正の可能性が指摘されている。

輸出鈍化の要因

韓国の輸出は2024年後半から減速傾向にある。最大の輸出先である中国向けが低迷していることに加え、半導体需要の一巡も影響している。韓国貿易協会によると、2024年11月の輸出額は前年同月比1.4%増の約570億ドルで、伸び率は前月の4.6%から縮小した。特に半導体輸出は同0.3%減と、2023年9月以来の減少に転じた。

また、米国の保護主義的な通商政策の強化も懸念材料だ。トランプ次期政権が関税引き上げを打ち出せば、韓国の輸出にさらなる打撃となる。現代経済研究院のアナリストは「韓国は米中対立の影響を直接受ける立場にあり、2025年の輸出環境は厳しさを増す」と指摘する。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

内需低迷の現状

内需も回復の兆しが見えない。2024年第3四半期の民間消費は前期比0.1%増と横ばいで、小売販売は前年同月比で減少が続いている。高金利と物価高が消費者の購買意欲を冷ましている。韓国銀行は2024年10月に政策金利を3.25%から3.00%に引き下げたが、効果は限定的とみられる。

さらに、不動産市場の調整も個人消費を圧迫している。ソウル市内のマンション価格は2024年後半に下落に転じ、家計の資産効果が減少。韓国住宅都市保証公社(HUG)によると、2024年11月の全国マンション価格は前月比0.2%下落し、下落幅は拡大傾向にある。

構造問題の深刻化

韓国経済の構造問題も深刻化している。少子高齢化による労働力不足、生産性の伸び悩み、規制の硬直性などが成長の足かせとなっている。特に、輸出主導型の成長モデルが限界に達しているとの指摘がある。ソウル大学の経済学部教授は「韓国は新たな成長エンジンを育てる必要があるが、政策対応が遅れている」と述べる。

また、中国企業の技術力向上も韓国企業の競争力を脅かしている。半導体やディスプレイ、自動車など主要産業で中国勢が台頭し、韓国の市場シェアが侵食されている。韓国貿易投資振興公社(KOTRA)の報告書によると、中国の半導体自給率は2024年に約25%に達し、2025年には30%を超える見通しだ。

リスクシナリオと政策課題

最悪のシナリオでは、2025年の韓国経済成長率は1%台前半に落ち込む可能性がある。KDIはリスク要因として、米中貿易摩擦の激化、中国経済の減速、地政学的リスクの高まりを挙げている。また、国内では家計債務の増加が金融システムの不安定要因となっている。韓国銀行によると、2024年第3四半期の家計債務はGDP比約105%と、主要国の中で高い水準にある。

韓国政府は2025年の経済政策方針として、輸出競争力の強化と内需活性化を掲げているが、具体策は不透明だ。財団法人韓国経済研究院の研究員は「構造改革なくして持続可能な成長は難しい。政府は労働市場の柔軟化や規制改革に本腰を入れるべきだ」と提言する。

2025年の韓国経済は、外部環境の悪化と内部構造の問題が同時に顕在化する難しい局面を迎えている。政策対応の成否が、今後の成長軌道を左右することになる。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ