ロシアの政府系世論調査機関「世論基金」が16日に発表した最新調査で、プーチン大統領の支持率が前週比5ポイント低下の66%となり、2022年2月のウクライナ全面侵攻開始後で最低の水準に落ち込んだことが明らかになった。ロシア独立系メディアが報じたところによると、前週からの低下幅は、2022年秋に30万人規模の部分動員令が発表された直後以来の急激な悪化であり、昨年同期と比較しても13ポイントの大幅な下落となる。
支持率急落の背景にガソリン不足
調査は7月9日から16日にかけて実施され、全国の成人男女を対象に面接方式で行われた。プーチン氏への「信頼」も67%と、前年同期から11ポイント低下し、「信頼しない」は8ポイント増の20%に上昇した。特に注目すべきは、回答者が「最近最も注目したニュース」として「特別軍事作戦(ウクライナ侵攻)」(32%)に次いで「ガソリン不足と値上げ」(19%)を挙げた点だ。3位以下は2%未満で、ガソリン問題が国民の関心を強く集めていることが浮き彫りとなった。
ロシア各地では数週間にわたりガソリンスタンドに長蛇の車列ができ、一部地域では給油制限や価格高騰が発生。政府は在宅勤務の推奨やガソリン輸出の一時禁止などの対策を講じたが、国民の不満は収まっていない。独立系メディアは「ガソリン不足がプーチン氏の支持率に直接的な打撃を与えた可能性が高い」と分析している。
9月下院選控え政権に打撃
ロシアでは9月に下院選挙が予定されており、与党「統一ロシア」の議席確保に影響が出る可能性がある。プーチン政権はウクライナ戦争の長期化と経済制裁による物価上昇に加え、エネルギー問題への対応に追われている。専門家は「支持率の低下傾向が続けば、政権の正統性や戦争継続への国民の支持にも波及する恐れがある」と指摘する。



