大阪市を廃止し特別区に再編する「大阪都構想」の具体案を議論する法定協議会が17日、大阪府庁で開かれた。特別区の区数を4、8、24区の3案について、再編後の財政状況を概算したシミュレーションが示され、24区案ではいずれの推計でも単年度赤字となる見通しが明らかになった。
財政シミュレーションの詳細
3回目の会合では、事務局が区数に応じて機械的に算出した粗い試算を提示。東京都の都と特別区の事務分担を基に、現在の大阪市の事業を府と特別区に振り分け、歳入・歳出規模を算出。さらに2通りの推計方法で、人件費や庁舎経費の増加分を加味した。
その結果、単年度収支の黒字が見込まれたのは4区案のみ。8区案は一方の推計で赤字、24区案は両方の推計で赤字となった。職員数は区数が増えるほど増加し、執務スペース確保のため民間ビル賃借が必要となり庁舎経費も膨らむと試算された。
また、住民情報システム経費については区数を考慮せず算出したが、人件費増や物価高騰、システム数の増加により、改修の初期費用は312億円、年間維持費は42億円と、前回住民投票時の想定の2倍になる概算が示された。
委員の意見と今後の議論
最も財政的に不利な24区案について、各委員からは「選択肢に入れるのは厳しい」「市民が慣れ親しんだ現在の行政区と区割りを変えない案として考える必要がある」などの意見が出た。一方、保健所や児童相談所などの業務は区数によって担う主体が変わるという指摘があり、区数に応じた府と特別区の事務分担の整理を進めることで一致した。
この日の会合に参加したのは大阪維新の会のみ。次回は31日に開催され、区割り案についても議論する予定。



