マラッカ迂回の新ルート、ホルムズ封鎖で脚光 クアンタン港のECRL貨物線
マラッカ迂回の新ルート、ホルムズ封鎖で脚光 クアンタン港のECRL貨物線

南シナ海に面するマレー半島東岸の港湾都市クアンタン。7月半ばに港を訪れると、真新しいコンクリートの高架が延びていた。今年末からの順次開業を目指すマレーシア東海岸鉄道(ECRL)と港湾とをつなぐ、貨物路線の支線だ。

半島東岸に新たな価値

開発の遅れた半島東岸に発展をもたらすと地元で期待されてきた路線だが、米国とイスラエルによるイラン攻撃を受けてホルムズ海峡が事実上封鎖された3月以降、別の意味合いで光が当たり始めた。

半島の西側にある、海上交通の要衝マラッカ海峡付近の難所を迂回する「物流の代替ルート」としての機能だ。半島を横断するECRLの貨物路線は2028年にも完成する見込みになっている。

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「より機微に触れる、深い意味を持つようになった」

「より機微に触れる、深い意味を持つようになった」。クアンタン港の事業責任者マズリム・ビン・フシンは、ホルムズ危機後の路線の位置づけの変化をそう表現する。

世界の海上貿易の約2割が通るマラッカ海峡。ホルムズ海峡の封鎖により、中東からアジアへの原油輸送が滞る中で、マラッカ海峡に依存しない輸送経路の確保が課題となっている。

ECRLは中国主導のインフラ事業で、マレー半島を東西に横断する全長約600キロの鉄道だ。完成すれば、クアンタン港と半島西岸の港湾を結び、マラッカ海峡を迂回する物流ルートが誕生する。

クアンタン港は半島東岸唯一のコンテナ港で、ホルムズ危機後はその戦略的価値が再評価されている。地元では、この路線が地域経済の発展につながるとの期待が高まっている。

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