中国の王毅外相(共産党政治局員)は28日、日本国際貿易促進協会(国貿促)会長として北京を訪問中の岩屋毅前外相と会談した。中国外務省によると、王氏は、日中関係の正常化のため、昨年11月の台湾有事を巡る高市首相の国会答弁の「是正」が必要との認識を示した。
会談内容と背景
この答弁で日中関係が冷え込んで以降、中国政府が外交トップの王氏と日本の政治家との会談を発表するのは初めて。
王氏は、来年が日中国交正常化55周年にあたることに触れ、「現在の中日関係は厳しい局面にあり、再び正常化を実現する必要がある」と強調した。その上で「日本側にとって急務なのは、自国の指導者の台湾問題での誤った発言を早急に是正することだ」と述べた。歴史問題でも「正しい態度」を取るよう求めた。
岩屋氏の応答と政府の見解
中国側によると、岩屋氏は「日本は過去の教訓を忘れるべきでなく、政治家は日本が平和的発展の道を歩み続けるよう努めなければならない」と応じた。
木原官房長官は29日午前の記者会見で、岩屋氏と王氏の会談に関連し、「懸案や意見の相違があるからこそ、日中間の幅広い分野で重層的な意思疎通を行っていくことが重要だ」と指摘。王氏が高市氏の国会答弁の是正を求めたことについては、岩屋氏が国貿促会長として訪中したことを踏まえ「民間経済団体の動向であり、政府としてのコメントは控える」と述べた。