サンマ不漁で価格高騰、水揚げ8割減 資源量も過去最低に
サンマ不漁で価格高騰、水揚げ8割減 資源量も過去最低

秋の味覚サンマが今年は不漁となり、価格が高騰している。漁が本格的に始まった8月から9月20日までの水揚げ量は、前年同期と比べて8割近く少ない。資源量も昨年の水準を大きく下回って過去最低を更新しており、関係者らは先行きを注視している。

鮮魚店では小ぶりで高価格

東京都品川区の中与商店武蔵小山店では24日、生さんまを1匹税込み411円で販売していた。大きさは約130グラムと、180~200グラムが主力だった昨年に比べ小ぶりなうえ、価格は2割以上高い。店を訪れた目黒区の70歳代の主婦は「毎年3、4回は食べているが、今年は小ぶりで脂乗りも今ひとつ。価格も高いのでなかなか手が出ない」と嘆いた。

前里芳樹店長(33)は「今年は販売スペースを縮小した。今後も漁獲量が減るのは時代の流れではないか」と話す。

水揚げ量は前年の17%程度

漁業情報サービスセンターによると、今月20日までの水揚げ量は3790トンと、前年同期(2万2866トン)の17%程度の水準にとどまる。水産庁は、今年8~12月に日本近海に近づくサンマの来遊量について「昨年の水準を下回る」との見通しを示している。

今シーズンのサンマの水揚げが少ない直接的な原因は不明だが、関係者の間では、日本も含む各国の取りすぎで資源量が減っていることが背景にあるとの見方が強い。

資源量は過去最低、国際的な管理も効果薄く

水産研究・教育機構によると、サンマの推定資源量は年によってばらつきがあるものの、長年減少傾向が続く。日本近海の2026年の資源量は、前年比6割減の42万9000トンと03年の調査開始以来最少だった。

資源量の維持・回復に向け、日本は排他的経済水域(EEZ)内のサンマの漁獲枠を1997年から定めている。北太平洋公海における台湾や中国などの漁船の進出や漁獲拡大を背景に、2020年からは資源管理を話し合う国際機関で、公海を含めた漁獲枠を定めているが、資源量の減少に歯止めがかかっていないのが現状だ。日本の25年の漁獲枠は9万5623トンで、実際の漁獲量は6万5000トン程度だった。

資源量の回復に向け、東京海洋大の片野歩特任教授は「国際機関を主導する立場にある日本が自国の漁獲枠を見直し、資源管理を徹底する姿勢を各国に示す必要がある」と指摘する。