豪州で広がる「ニュース砂漠」、地方紙消滅の影響を教授が語る
豪州「ニュース砂漠」拡大、地方紙消滅の影響とは

国土の広いオーストラリアでは、地域の情報源として地方紙が重要な役割を果たしてきた一方、近年は休刊や廃刊が相次ぎ、「ニュース砂漠」が拡大している。地方紙が消えた街では何が起きているのか。地方メディアと社会の関わりについて研究するオーストラリア・ディーキン大学のクリスティ・ヘス教授に聞いた。

ニュース砂漠が社会に与える影響

ヘス教授は、日本のようにほぼ毎日、朝刊・夕刊を発行する時代は、オーストラリアでは何十年も前に終わったと指摘。一方で、メディアはSNSで広がる誤情報への最も有効な対抗手段であり、その重要性は増していると述べる。

全国ニュースは誰でも手に入るが、地方ニュースはそうではない。地方に根付いて報じるメディアが必要だという。地方紙が休刊や廃刊した街に住む人々は、首相が何をしているかは知っていても、地元議会で何が決まったかは分からない。それがニュース砂漠の実態だと語る。

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地方紙ならではの存在意義

良い地方報道とは、一見、自分の街に関係が薄くみえる出来事が、自分の地域にどのような意味があるのかを伝えるものだとヘス教授は説明。遠い外国で地震が起きた場合、「地域にどんな影響があるのか」「現地に旅行している住民はいないか」といった観点から取材し、報じられるような地方紙が必要だと強調する。

オーストラリアでは約300紙が廃刊に追い込まれており、IT大手による「ただ乗り」がニュース砂漠を引き起こしているとの指摘もある。報道機関なくして検索は成立しないにもかかわらず、記事への「ただ乗り」は「市場の失敗」だとされ、地方紙の「復活」を求める声も上がっている。

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