コンゴ民主共和国(DRC)で猛威を振るうエボラ出血熱の症例が15日、2000件を突破し、死者数は754人に達した。世界保健機関(WHO)は、実際の感染者数は公式発表の2倍から4倍に上る可能性があると警告している。
感染拡大の現状と新たな脅威
コンゴ保健当局の最新データによれば、感染はすでに国内5州に拡大。国境なき医師団(MSF)は15日、今回の流行が「前例のないペースで新たな地域に広がっている」と警鐘を鳴らし、医療対応の緊急拡大を求めた。
MSFの報告では、今回の流行による感染者数は、2018~2020年に同国で約2年間続いた前回の大流行時の症例数の半数をすでに上回っている。前回の流行は最終的に約3400人の感染者を出したが、今回は短期間でその半分に達したことになる。
ワクチン不足と新たな治療薬試験
今回の原因ウイルスは「ブンディブギョ株」と呼ばれる系統で、これに対して承認済みのワクチンや治療薬は存在しない。しかし、WHOによると、14日から抗ウイルス薬の初の臨床試験が開始されたという。この試験が成功すれば、今後の感染拡大抑制に貢献する可能性がある。
専門家は、感染拡大の背景として、医療インフラの脆弱さや住民の移動、さらには感染予防策の浸透不足を指摘している。国際社会は支援の強化を急いでいる。



