ゴールドマン・サックス元エコノミストのジム・オニール氏は、現在の米国株高が日本のバブル期に酷似していると警鐘を鳴らす。同氏は「AIによる爆発的成長への期待が現実にならなければ、暴落は不可避だ」と指摘する。
優等生アメリカは、実は劣等生だった
オニール氏は、BRIC(ブラジル、ロシア、インド、中国)という造語を生み出したエコノミストとして知られる。同氏は最近、英キングス・カレッジ・ロンドンの学者と共同で非営利政策プラットフォーム「BRICS+Thinking」を立ち上げた。これを機に、元同僚のギャビン・デービス氏が2000年代初頭に提示したBRICS経済のシナリオと実際の推移を詳細に分析した。
分析結果は非常に興味深いものだった。オニール氏によれば、米国経済は表面的には好調に見えるが、実際には構造的な問題を抱えているという。
世界を圧倒した日本株はその後暴落した
オニール氏は、現在の米国株高が1980年代後半の日本のバブル期と多くの共通点を持つと指摘する。当時、日本株は世界を圧倒する勢いで上昇したが、その後、バブル崩壊によって長期にわたる暴落を経験した。
「現在の米国市場では、AI関連銘柄に過度な期待が集中している。もしAIによる生産性向上や爆発的成長が実現しなければ、投資家の失望は大きく、株価は急落するだろう」とオニール氏は警告する。
同氏は、BRICS諸国が当初の予測を上回る成長を遂げた一方で、米国を含む先進国の成長は鈍化していると指摘。特に中国とインドの経済成長は顕著で、世界経済の重心がシフトしていると述べている。
オニール氏は、投資家に対して「現在の楽観論に安易に乗るのではなく、リスクを慎重に評価すべきだ」と促している。



