アパレルショップの店員が客にかける「何かお探しですか?」という言葉。一見丁寧な接客に見えるが、経営コンサルタントの河田真誠氏によると、これは売上を伸ばす上で「悪い質問」だという。同氏がコンサルティングに入ったあるアパレル企業では、商品や立地に問題がないにもかかわらず売上が伸び悩んでいた。原因はまさにこの声かけにあった。
「何かお探しですか?」が会話を終わらせる理由
河田氏は、この質問の最大の欠点は「会話が終わるリスクがあること」だと指摘する。客は「売り込まれるかもしれない」「買うつもりじゃないのに面倒だ」と無意識に感じ、「いえ、特には…」「大丈夫です」と答えてしまう。結果、接客のチャンスを逃してしまう。
効果的な質問への転換
河田氏が提案したのは、「そのバッグかわいいですね。どこで買われたんですか?」という質問への変更だった。この質問は客が「自分のことを話せる」内容であり、思わず「これですか?このバッグは〇〇で買ったんです」「実は気に入っていて…」と自然に会話が始まる。購入を直接促す質問ではなく、まず関係構築を重視する「視点を高める質問」が効果を発揮した。
この変更により、売上は目に見えて向上したという。「質問を変えただけで、売上が上がったのです」と河田氏は語る。重要なのは、いきなり売ろうとせず、客が話しやすい話題から入ることだ。
人は売り込まれると離れていく
河田氏は、「人は売り込まれると離れていくもの」と強調する。客に購入を迫るのではなく、まずは会話を通じて信頼関係を築くことが、長期的な売上アップにつながるとしている。



