糖尿病や生活習慣病に効果的な運動として、特別な道具を使わずにウォーキング約53分の筋活動量が得られる室内運動を毎日の生活に取り入れることが推奨されている。佐久市立国保浅間総合病院の糖尿病センター長である西森栄太氏は、「短時間」「簡単」「家でできる」運動を継続することが血糖値の改善や糖尿病の寛解につながると述べている。
国際研究が示す糖尿病に効く運動
糖尿病の寛解を目指した代表的な国際研究では、いずれも運動が取り入れられている。Look AHEAD、DiRECT、DIADEM-I、STANDbyの4つの研究では、特別な器具や施設を必要とせず、誰でも取り組みやすい運動が選ばれた。例えばウォーキングは全研究で採用され、「1日1万5千歩を目標」(DiRECT)、「まずは1日1万歩以上、その後週150分以上の中強度活動」(DIADEM-I)、「週175分のウォーキングなどの運動を継続」(Look AHEAD)といった形で生活に自然に組み込める工夫がなされた。
運動は食事療法を支える「縁の下の力持ち」
研究によっては食事療法が主役だが、運動も重要な役割を果たす。DIADEM-Iでは食事と運動の組み合わせにより、参加者の筋肉量を保ちつつインスリンの効きも改善され、6割以上が糖尿病の寛解を達成した。運動は寛解を目指す上で非常に重要な“後押しの力”となる。
当院で提案する運動療法
浅間総合病院の「糖尿病寛解プログラム」では、最初の3カ月間は体重減少に重点を置き、日常生活での活動量を増やすよう指導する。例えば「掃除や買い物をこまめにする」「エレベーターではなく階段を使う」といった小さな積み重ねが大切だ。その後、体重維持段階では1日5千〜8千歩を目標とし、可能であれば1日1万5千歩(家事や日常生活の歩数を含む)のウォーキングを推奨している。



