7月の値上げ品目数、3カ月ぶりに2000品目超え
帝国データバンクは6月30日、2026年7月以降の飲食料品値上げ動向に関する分析を発表した。主要食品メーカー195社を対象とした調査によると、7月の家庭用中心の値上げ品目数は2566品目に達し、1回あたりの平均値上げ率は11%となった。単月2000品目超えは4月(2838品目)以来3カ月ぶりで、7月単月としては2023年(3595品目)に次ぐ高水準。中東情勢悪化による原油・ナフサ高がトレーやフィルムの資材価格や原材料高を招き、値上げ品目数を押し上げた。
加工食品とパンが値上げの中心
分野別では、即席めんや缶詰が中心の「加工食品」が1084品目で最多。次いで「パン」が1078品目で、食パンや菓子パン、総菜パンで大手メーカーが一斉値上げした。2026年通年の値上げ品目数累計(1~11月判明分)は1万4902品目に上り、調査開始の2022年以降5年連続で年間1万品目を突破。2024年(1万2520品目)を既に上回った。8月は1898品目と2000品目に迫り、9月は3029品目で年内最多となる見通し。2025年10月(3161品目)以来11カ月ぶりに単月3000品目超えとなり、今後さらに増加する可能性がある。
値上げ要因の9割超が原材料高
値上げ要因では、「原材料高」が92.5%を占め最多だが、3月以降は低下傾向。物流費は71.9%で、中東情勢悪化による原油高の影響を受けた。包装・資材は69.8%で、トレーや容器などナフサ由来の資材価格高騰により前年同月比10.5ポイント上昇。中東情勢を直接の原因とする値上げは24.7%を占めた。
「中東発」値上げラッシュ、年内続く見込み
帝国データバンクは「中東発の値上げラッシュが今夏に本格化し、年内続く見込み」と分析。米国・イスラエルによるイラン攻撃で地政学リスクが急上昇し、ホルムズ海峡の混乱が国内石油製品の供給不安を招き、食料品にも影響。インクや食品フィルム、トレー類の値上げや品薄による包装資材コスト増に加え、電気代や物流費の上昇も製品価格へ転嫁されている。中東情勢悪化を理由とする値上げは、年内1.5万品目のうち6月末時点で2割超を占め、今後さらに高まる可能性が高い。為替では1ドル160円超の円安進行が輸入コストを押し上げ、異常気象による小麦など穀類の不作や生鮮食品のインフレ圧力も懸念される。アイス商品の価格カルテル事案も発生しているが、総じて食料品のコストアップ対応は難しく、価格引き上げが当面続く見通し。年間値上げ品目数は5年連続で1万品目を突破し、前年並みの2万品目台で着地すると想定される。



