新NISAでも人気の「S&P500」。米国だけに投資して大丈夫なのか、今から買うのは遅いのかと不安に感じる人もいるだろう。過去68年では約7割の年でリターンがプラスだったというS&P500。なぜ長期投資の選択肢として保有を続けるのか。
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S&P500の仕組みと「米国だけ」への不安
S&P500とは、米国のニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場している企業500社の株価(時価総額)に基づいて算出される株価指数のこと。最近は米国株の人気がありすぎて過熱感を指摘されることもあるが、それでも長期投資では保有を続けることが基本になる。
もしバブルがはじけても、過去のデータを見ると長期的には回復し、むしろ高値を更新してきた歴史があるからだ。
「米国経済の成長だけに賭けるのはなぁ」と感じる方もいるかもしれないが、現在、世界の株式時価総額のうち約60%を米国企業が占めている。その大半はグローバル企業で、売上比率を見ると実は「40%以上が米国以外」なのだ。
Microsoft/Google/VISAなどは米国に上場しているに過ぎず、「世界的なインフラ企業」と言える。つまり、S&P500は米国企業への投資だが、多くの企業が世界中でビジネスを展開しているため、結果的に世界経済の成長を取り込むことができる。
銘柄の自動入れ替えと「勝率7割」のデータ
さらにS&P500に組み入れられる銘柄は、厳しい基準に基づき年4回見直しがある。勢いを失った企業への投資はやめ、勢いのある企業への投資を開始するということを、ルールに基づいて自動的に入れ替えを行ってくれる仕組みだ。
世界中から優秀な人材が集まる米国は、今後もイノベーションを起こせる国として期待ができる。先進国のなかで人口がまだ増えている点も魅力だ。
上記の理由もあるが、筆者がS&P500を持ち続ける理由はもっと単純で、過去68年の長期データを見ると、およそ7割の年でリターンがプラスになっているから。いわば「勝率7割」の商品だからだ。
「自分ががんばらなくても、米国のエリートが汗水垂らして数字を押し上げてくれて、その恩恵にあずかることができる」。そんなイメージだという。
激しいアップダウンと長期的な成長
S&P500の増減率を年ごとに見てみると、実は過去68年(1957‐2024年)を見ても、商品を買うときに想定する「5%利回り」や「7%利回り」といった上昇はほとんどなく、アップダウンがめちゃくちゃ激しいことが特徴だ。
上がるときは10%以上のものが目立ち、たまに20%、30%とドカンと資産が増える年がある。最近だと2017年、2019年、2023年、2024年だ。
前年比で価格が下がるケースでもやはり10%超が多く、たまに20%を超える大きな下落があるが、68回中マイナスだったのは18回なので、勝率は73%くらいになる。
年ごとのブレは大きいものの、結果的に、平均すると「利回り約8.7%」の成果となっている。アップダウンは激しいものの、長期的に見れば成長してくれる。なので、基本的には筆者も日々の値動きを気にせず保有を続けている。
言い換えると、「投資リターンがいくらくらいだから選んでいる」という発想よりも、「期待値が高いからS&P500を選んでいる」。そんな感じだという。
リーマンショックのような体験も今後経験することになるだろうが、老後になったとき、結果として「コツコツ仕込んでいてよかったな」と思えるように投資を続けていく。



