金利上昇で得する人、沈む人…30年ぶり利息で殖やす新常識
金利上昇で得する人、沈む人…30年ぶり利息で殖やす新常識

金利上昇が家計に与える影響は大きく、得をする人と損をする人が明確に分かれる。30年ぶりに利息で資産を増やす時代が到来し、預金や国債の金利が上昇する一方、物価上昇が実質的な購買力を削ぐ。プレジデントオンラインの連載「金利上昇で得する人、沈む人」では、専門家が新たな資産形成の常識を解説する。

30年ぶりの利息増加時代

日本銀行の金利引き上げにより、普通預金や個人向け国債の金利が上昇。例えば、個人向け国債の金利は0.3%台から上昇傾向にあり、預金金利も0.3%程度に回復した。しかし、物価上昇率が2%に達する中、預金だけでは実質的な資産価値が減少する。岩城みずほ氏は「物価2%上昇vs預金金利0.3%『預けっぱなし』が資産を削る」と指摘する。

3つの箱で運用する新戦略

岩城氏は、普通預金・国債・NISAの「3つの箱」に資金を仕分ける方法を提案。流動性を確保しつつ、国債で安定した利息を得て、NISAで長期的な成長を狙う。個人向け国債は社債と比較して扱いやすく、最低額1万円から購入可能で、利払いが確実な点が魅力だ。複利効果を最大化するには、途中で解約せずに持ち続けることが重要で、335万円の元本が2258万円に成長する試算もある。

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住宅ローンと不動産の出口戦略

金利上昇は住宅ローンにも影響。変動金利と固定金利の選択、借り換えや繰り上げ返済の判断が重要になる。塩澤崇氏は「残高・残年数・年収別に損益分岐点を分析」し、5大爆弾として金利変動リスクを挙げる。また、家族の不動産については、売る・貸す・持つという出口戦略を9割が誤っていると髙橋大樹氏は警告。湾岸タワーマンションだけでなく、35年ローン破綻の本当の落とし穴は金利上昇による返済負担増にある。

金利のある世界の歩き方

深野康彦氏と福室光生氏による8大Q&Aでは、退職金の運用、マイホーム購入のタイミング、円安と金利の関係、財政健全性などが解説される。金利上昇で株式よりも債券が有利になるかという問いに対し、福室氏は「債券の比重を増やすべきだが、分散投資が基本」と回答。日銀が金利を上げる目的はインフレ抑制と円安是正だが、実際には円安が止まらない背景には需給要因がある。

バブル金利の教訓

プレジデント編集部は、過去のバブル金利時代に「また上がる」と信じた70代の遺言を紹介。狂乱の金利上昇が多くの資産を奪った歴史を踏まえ、現在の金利上昇局面では冷静な運用が求められる。金利が「いつまで」「どこまで」上がるかについて、福本勇樹氏は家計の増減を徹底解説。資産が増える家計と減る家計の分岐点は、金利上昇を味方につけるかどうかにかかっている。

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