発売から5年目を迎えてもなお、トヨタのランドクルーザー300(ランクル300)やホンダのシビックタイプRは、新車価格を大きく上回るプレミアム価格で中古車市場に流通している。カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎氏が、全国各地の販売店を取材し、これらの人気車種の実情と、中古車高騰が投機対象になり得るかどうかを検証した。
ランクル300とシビックタイプRの中古車価格の実態
トヨタのランドクルーザー300は、新車時のメーカー希望小売価格が約510万円からであるのに対し、中古車市場では状態や年式にもよるが、700万~900万円台で取引されるケースが少なくない。一方、ホンダのシビックタイプRは、標準グレードの新車価格が約500万円を下回るが、レーシングブラックパッケージの中古車価格は600万~700万円と、標準グレードより100万~200万円高い。しかし、販売店によっては標準グレードの在庫が残っており、新車価格で購入できる場合もあるという。
「掘り出し物」を見つける方法
渡辺氏は、近くの販売店で「受注を停止している」と言われても、遠方の複数の販売会社や店舗に問い合わせることを勧める。ボディカラーやオプションを妥協すれば、新車を手に入れられるケースがあるからだ。実際、シビックタイプRの標準グレードは、一部の販売店で在庫があり、メーカー希望小売価格で購入可能な例があるという。
中古車高騰は投機対象になり得るか
中古車価格の高騰は、供給不足と需要の高まりによる一時的な現象であり、投機の対象としては不安定だと渡辺氏は指摘する。過去にも、特定車種の中古車価格がプレミアム化した後、需要が落ち着いて価格が急落した例がある。中古車業者の「希少性」をあおる戦略に乗せられないよう、注意が必要だ。
新車は「買える時に買う」が鉄則
受注停止と再開を繰り返すような人気車種では、計画的に購入するのが難しい。車検のタイミングに合わせようとすると、受注が停止しているリスクがある。渡辺氏は「買える時に買う」という姿勢が重要だと強調する。また、受注停止中でも、販売会社に数台の受注枠が与えられることがあるため、事前に連絡をもらえるよう依頼しておくのも有効だ。
妥協も必要:ユーザーが取るべき戦略
連絡を受けたら、希望するボディカラーや装備でなくても、購入を検討すべきだと渡辺氏は言う。本来の新車の買い方ではないが、受注停止が常態化する市場では、ユーザーも多少の妥協が必要だ。ランクル300やシビックタイプRのような人気車種は、中古車価格が高騰している一方で、新車を狙うチャンスも存在する。



