ビジネスで成功を収めるにはどうすればよいか。ニトリHD代表取締役会長の似鳥昭雄氏は、自身が発達障害であることを公表し、その特性を活かした独自の成功哲学を語る。『発達障害の私だからこそ、成功できた』(祥伝社)からの抜粋記事で、彼は「私の『苦手』は、80歳を超えた今でもそのままだ。人を喜ばせることのできる長所があれば、あとの短所は全部消えてしまう」と述べている。
弱点は認めて、さらけ出して、誰かに任せる
発達障害があると、周りと違う自分を隠そうとして、すべてを自分だけでやろうとしがちだ。しかし、それではすぐに限界が来る。自分の弱みや苦手な部分を正直に認め、それをカバーしてくれる人と一緒に歩むことが大切だと似鳥氏は強調する。
彼の場合、妻との出会いが人生を大きく変えた。妻の行動から、自分の弱みを認め、それを補ってくれる人と協力することの重要性を学んだという。この「苦手はあるけれど、それを克服するのではなく、適材適所で人を活かしていく」という視点は、その後のニトリの成長に大きく影響した。
任せることで会社は強くなる
自分の弱点を認めたら、それを補ってくれる仲間を集め、あとは任せる。そうすることで会社は強くなり、大きく成長していった。似鳥氏は「わからないことを聞いたり、できないことを頼んだり、一緒にやってほしいことをお願いするのは大の得意です」と笑う。こちらが明るい態度でいると、必ず誰かが助けてくれるという。
わかったふりをせず、わからないことはわからないと言い、オープンな姿勢を行動で表すこと。簡単に言えば、誰と会ってもニコニコしていることが大事だ。明るく陽気な人の周りには、どんどん人が集まってくるからだ。
頭のいい人ほど「やらない失敗」が多い
大きな仕事を進める上で、発達障害の特性がプラスに働くことも多い。例えば、「こうと思ったら、やってみちゃうところ」だ。学校の勉強がよくできた頭のいい人ほど、何か思いつくと同時に「できない理由」や「大変そうな展開」も思い浮かべてしまい、なかなか行動に移せない。石橋を叩いて渡るというか、慎重というか、臆病というか。
しかし、似鳥氏はすぐにやっちゃう。浮かんだアイデアは試しちゃうし、まずは取り組んじゃう。仮に出鼻を挫かれるようなトラブルが起きても、「なぜだろう?」と試行錯誤を繰り返し、とにかく前進しようとする。そういう勇気があるのだ。
「とにかくやっちゃう」が人生の良いスパイスに
似鳥氏は「とにかくやっちゃう」姿勢が人生の良いスパイスになると語る。失敗を恐れずに行動することで、新しい発見やチャンスが生まれる。彼の成功は、発達障害の特性をネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに活かした結果と言えるだろう。
いい上司は部下の短所や苦手を追及しない
似鳥氏は、リーダーとしても、部下の短所や苦手を追及するのではなく、長所を伸ばすことの重要性を説く。彼自身、自分の短所を認め、それを補う人材を周りに配置することで、組織全体の力を最大化してきた。
ロマンとビジョンがあるから突き詰められた
「毎週脱皮するつもりで生きなさい」という言葉を残す似鳥氏。彼の成功の裏には、ロマンとビジョンを持ち続け、それを突き詰める姿勢があった。発達障害という特性を活かし、独自の道を切り開いた彼の哲学は、多くのビジネスパーソンにとって示唆に富むものだ。



