東洋経済は2023年度の売上高が100億円以上の医療法人167法人を対象に、自己資本比率の高い順にランキングをまとめた。自己資本比率は総資産に占める純資産の割合を示し、財務の健全性を測る重要な指標である。トップとなったのは敬愛会で、同法人は営業利益率ランキングでも2位にランクインしている。
敬愛会、療養病棟中心に盤石な財務基盤
敬愛会は兵庫県内に12の病院と介護施設を展開。旗艦病院である大塚病院(兵庫県丹波市)は385床のうち325床が医療療養病棟で、長期療養が必要な慢性期患者を中心に受け入れている。また、系列の社会福祉法人では特別養護老人ホームも運営しており、慢性期医療と介護の一体的な提供が収益の安定につながっているとみられる。
2位は和同会、精神科病床が強み
2位の和同会は、1964年に片倉病院(山口県宇部市)として設立され、現在は山口県と広島県に9つの病院を構える。片倉病院は229床の精神科病床を有する精神科病院であり、他の病院も精神科病床と療養病床が中心だ。さらに、これらの病院を核とした介護老人保健施設や介護付き有料老人ホームも併設し、地域包括ケアの一端を担っている。
3位は松和会、透析特化で高い収益性
3位の松和会は1976年に腎臓病向けの透析医療を目的として設立された。首都圏に23の医療機関と介護施設を展開し、うち19施設は人工透析クリニックである。病院は池上総合病院(東京都大田区)の1施設のみで、透析に特化した収益モデルが高い自己資本比率を支えている。
今回のランキングでは、療養病棟や精神科、透析といった専門特化型の医療法人が上位を占める結果となった。これらの法人は、特定の分野に集中することで効率的な運営を実現し、財務基盤を強化していると考えられる。
決算データは、データサービス会社ネオステージの「医療法人財務情報データベース MediCo Search」を用いた。各医療機関が都道府県に提出した資料に基づくが、同社が2025年末までに収集できた医療法人を対象としている。
詳細な「自己資本比率ランキング」の表は、有料会員限定ページで閲覧可能。



