神戸電鉄は、車窓から港町・神戸の風景が一切見えない珍しい鉄道だ。沿線に観光地があり、山岳鉄道でもある鉄道7社が加盟する「全国登山鉄道‰会(パーミル会)」の一角を占める。路線の大半は神戸市内だが、山を越え、谷を越えて走るのが特徴で、最初の路線が開業したのは1928年。2028年には開業100年を迎えるが、経営もなかなかの山あり谷ありだった。
「パーミル会」の一員
神戸電鉄の路線は最急勾配が50パーミル(‰)。1000m進むと50m標高が上がるという意味だ。湊川―鈴蘭台間や、箕谷―谷上間などに多数存在している。最急勾配50‰は、同じパーミル会に加盟する南海電気鉄道の高野線や叡山電鉄の鞍馬線と同じ。富士山麓電気鉄道富士急行線の最大40‰よりも急な坂を登る。六甲山を登って有馬温泉に向かう登山電車が神戸電鉄というわけだ。
「関西の奥座敷」へ鉄道を敷設
神戸電鉄は「関西の奥座敷」と呼ばれる有馬温泉への足として、六甲山地を駆け抜ける。かつては三田―有馬間に国鉄有馬線も存在したが、現在は廃線となっている。難工事だった湊川―有馬間の建設や、災害や事故の苦難も経験した。現在は阪急阪神ホールディングスが筆頭株主で、神戸市も新たな大株主となっている。



