生産性の高い人とそうでない人の違いは、スケジュール管理にある。営業コンサルタントの黒田昭彦氏(営業改善代表取締役)は、著書『15分スケジュール すぐに成果を出す人の時間術』(明日香出版社)の中で、タスクの切り替えが集中力低下や無駄な時間を生むと指摘。特に、現場で結果を出す優秀な営業ほど、似た業務をまとめて処理しているという。
業務は3種類に分類される
黒田氏によると、業務は大きく分けて「付加価値の高い業務」「必要業務」「低付加価値業務」の3つに分けられる。低付加価値業務を減らしたいところだが、移動時間は廃止が難しく、効率化が課題となる。WEBミーティングなら移動時間はゼロになるが、高額商談などでは対面が望ましいケースも多い。
移動時間への対処法として、営業なら取引先に別の部署を紹介してもらうのがベストだと黒田氏は言う。同じ移動先に複数の打ち合わせ先があれば、1件当たりの移動時間は半分以下に削減できる。
待ち時間を活用する営業術
取引先の担当者が社内を移動することが多い場合、あえて待ち時間を作ることも有効だ。待ち時間に廊下で別の担当者に会う機会が生まれる。「犬も歩けば棒にあたる」ではないが、顔を見ると用事を思い出すことがある。そうすれば「あれ、ちょうどいいところに、少しお時間いいですか?」と追加の打ち合わせが生まれ、1件当たりの移動時間はさらに短縮される。
黒田氏は、うまくいけば「そういえばこんな案件があった」とラッキーな受注に巡り合えることもあると指摘。普段は問い合わせしにくい案件も、ついでなら聞きやすくなるという。
タスク切り替えのコストを意識せよ
人は異なる種類のタスクを切り替えるたびに、無意識に思考の切り替えを行っている。これが集中力の低下や時間のロスにつながる。キーエンスの営業は、この切り替えコストを減らすために、類似業務をまとめて処理するスケジュール法を実践している。例えば、電話連絡は午前中にまとめて行う、訪問先は地域ごとにまとめるなど、業務の性質に応じて時間をブロック化する。
黒田氏は「スケジュールは単なる予定表ではなく、生産性を最大化するためのツール」と強調。15分単位で予定を組むことで、細かなタスクの切り替えを減らし、集中力を維持できるとしている。



