東京大学などの研究チームは、日本人の食事のタイミングや頻度といった食行動を大規模に分析し、4つの特徴的なパターンに分類できることを明らかにした。この研究成果は国際学術誌『British Journal of Nutrition』に掲載された。
研究の背景と目的
近年、いつ、どのくらいの頻度で食事をとるかという時間栄養学が健康に与える影響に注目が集まっている。しかし、従来の研究は朝食欠食など単一の習慣に焦点を当てたものが多く、1日の食事全体のタイミングや頻度を組み合わせた全体像の把握、特に日本人においては不十分だった。
研究方法
研究チームは、全国の20~69歳の日本人男女1047人を対象に、11日間にわたる詳細なリアルタイム食事記録の調査を実施した。参加者には食事のたびに時刻を記録してもらい、起床・就寝時刻も併せて記録した。さらに、このうち4日間は食事内容についても記録を求めた。これらのデータを基に19種類の時間栄養学的食行動の変数を作成し、主成分分析という統計手法を用いて解析を行った。
4つの食事パターン
その結果、日本人の食事リズムは以下の4つの特徴的なパターンに分類されることが判明した。これらのパターンは、食行動の個人差の63%を説明できるという。
- 勤務日朝食早め・多め型:仕事がある日の起床が早く、朝食を早い時間にしっかりとる規則正しいリズム
- 休日朝食抜き型:仕事がある日とない日での食事時間のずれが大きく、休日に朝食を抜くリズム
- 間食多め・夕食少なめ型:1日のおやつの回数が多く、その分夕食のエネルギー摂取割合が低いリズム
- 昼食多め・夕食早め型:夕食の終了時刻が早く、昼食をメインにしっかりとるリズム
社会的特性との関連
これらの食事リズムは個人の属性と強く関連していることも分かった。例えば、若年層や男性には「休日朝食抜き型」が多く、女性には「間食多め・夕食少なめ型」が多い傾向が確認されている。
食事の質や肥満との関係
一方で、これら4つのいずれの食事リズムにおいても、食事の質(栄養バランス)や肥満度(BMI・腹囲)との間に統計的に有意な直接的な関連は認められなかった。食事の質は、日本に基づく指標「健康食インデックス」を用いて客観的に評価されたが、リズムの型そのものが肥満度や栄養状態の良し悪しに直結するわけではないことが示された。
Source and Image Credits: Murakami K, Shinozaki N, Livingstone MBE, Masayasu S, Sasaki S. Identification of chrono-nutrition behaviour patterns and their associations with sociodemographic characteristics, diet quality and obesity. British Journal of Nutrition. Published online 2026:1-16. doi:10.1017/S0007114526107090



