ドラッグストアが進む「調剤併設」の現実と患者への影響
ドラッグストア調剤併設の現実と患者影響

ドラッグストアが調剤業務を併設する動きが加速している。2023年の調査では、全国の薬局の約半数がドラッグストア内に立地し、その数は年々増加傾向にある。背景には、患者の利便性向上とドラッグストア側の収益拡大の思惑がある。

調剤併設のメリットと患者の声

調剤併設型ドラッグストアの最大のメリットは、処方箋を持ち込めば薬の受け取りと同時に日用品やOTC医薬品を購入できる点だ。特に、24時間営業の店舗では夜間や休日でも調剤対応が可能で、共働き世帯や緊急時の患者から支持を得ている。ある利用者は「仕事帰りに薬を受け取れて、ついでに買い物もできるので便利」と話す。

一方で、調剤専門の薬局と比べて薬剤師の質にばらつきがあるとの指摘もある。日本薬剤師会の調査では、ドラッグストア勤務の薬剤師の約3割が「調剤業務に十分な時間を割けない」と回答。また、医薬分業の理念である「かかりつけ薬剤師」の機能が薄れる懸念も根強い。

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業界再編と今後の展望

大手ドラッグストアチェーンは調剤併設を成長戦略の柱に据え、M&Aによる店舗網の拡大を進めている。例えば、2022年にはツルハホールディングスが富士薬品の調剤事業を買収し、調剤併設店舗を一気に増やした。業界関係者は「今後5年で調剤併設店舗の割合は7割を超える」と予測する。

しかし、調剤併設の拡大には課題も多い。薬剤師の確保難や、調剤報酬の改定による収益性の低下が懸念される。また、患者の立場からは、薬歴管理や服薬指導の質が低下しないか不安の声もある。

患者が知っておくべきポイント

調剤併設ドラッグストアを利用する際は、以下の点に注意したい。まず、薬剤師が常駐している時間帯を確認すること。また、複数の処方箋を同時に管理してもらいたい場合は、調剤専門薬局の方が適している場合がある。厚生労働省は「患者の選択肢を広げるためにも、調剤併設と専門薬局の両方が存在することが重要」としている。

今後、調剤併設ドラッグストアはさらに増える見通しだが、患者は自身のニーズに合った薬局を選ぶことが大切だ。

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