京都府舞鶴市の与保呂川沿い、2200平方メートルの畑で、田中豪さん(41)と絵美さん(45)夫妻が特産の万願寺甘とうを栽培している。4年前、豪さんが勤める会社の吸収合併を機に、農業への夢を実現すべく就農した。当初は九条ネギを志し、南丹市で研修を積んだが、府の担当者から「舞鶴なら万願寺」と強く勧められた。幼い頃は辛い万願寺甘とうが苦手だったが、ベテラン農家の下で1年半、懸命にノウハウを学んだ。
就農1年目は苦い経験
2024年から府の制度「担い手養成実践農場」で栽培に挑んだが、1年目は実のなるスピードに収穫が追いつかず、多くを腐らせてしまった。貯金は底をつき、冬場は除雪などのアルバイトで生計を支えた。2年目の昨年は収穫のためにアルバイトを雇い、収穫量は10トンに達し、面積あたりでは市内で最多となった。
独立後も貪欲に挑戦
研修期間を終え、今年から独立。農園では絵美さんが社長、豪さんが統括マネジャーを務める。新たに建てたビニールハウスには、福知山市の農家が実践する「ハウス上部を開いて熱を逃がす」工夫を取り入れ、舞鶴市で初の機能を導入。夏場も収穫量が落ちないようにした。ふるさと納税の返礼品にも採用されている。
目標は17トン、新規就農者のお手本に
万願寺甘とうの全国的な認知度はまだ低いが、夫婦は「お薦めの肉巻きで甘とうのおいしさを多くの人に知ってもらいたい。新規就農者のお手本にもなれれば」と意気込む。今年の目標収穫量は17トン。二人三脚でさらなる人気向上を目指す。



