イタリア・コモ湖で毎年開催される2つのクラシックカーイベント「ヴィラ・デステ・コンクール・デレガンス」と「フォーリ・コンコルソ」が、今年も多くの来場者を集めた。特に注目されたのは、JDM(Japanese Domestic Market)と呼ばれる日本のスポーツカーで、日本車への熱視線が感じられた。
伝説のグランプリカーとボート送迎サービス
「W125シルバーアロー」や「SLRマクラーレン722 GT」のエンジン始動デモは、エンスージアストにはたまらない体験だ。昨年、これら2つのコンクールに多くの人々が押し寄せた結果、コモ湖畔は大渋滞に陥り、地域としての大問題となった。しかし今年、その混雑を緩和すべく、ヴィラ・デステとフォーリ・コンコルソの間を優雅なボートで送迎するというサービスが行われた。
「W125シルバーアロー」は1930年代の伝説的なグランプリカーで、その爆音は来場者を魅了した。2つのイベントが単に対立するのではなく、自動車文化を盛り上げるために共存しようと努力し始めた姿には、1人のクルマ好きとして拍手を送りたいと、筆者は述べている。
ヴィラ・デステのエクスクルーシブな雰囲気
コンクールの進行自体も、新旧の魅力が絶妙にブレンドされている。土曜日のホテル・ヴィラ・デステは、関係者や極少数のメディアのみの参加が認められた、極めてエクスクルーシブな雰囲気に満ちていた。コモ湖の水面へと続く、ホテルの美しく手入れされた細長い庭園にたたずむクルマたちを前に、コレクターやジャーナリストが挨拶や抱擁を交わす、まさにプライベートサロンのようであった。
伝統のコッパ・ドーロ(Coppa d'Oro)は、一般参加者の投票によって決定される賞で、今年はリアラックにスキー板とラゲッジをくくり付けた、1950年代の白いメルセデス・ベンツ「300 SL ロードスター」が獲得した。この地のエレガンスと旅の精神を完璧に体現した、タイムレスな選択であると筆者は感じた。
一般公開イベントの熱気と日本車への注目
一方で、日曜日にヴィラ・エルバ(Villa Erba)に舞台を移した一般公開イベントは、例年以上の恐ろしい人数が詰めかけ、会場にはすさまじい人並みができていた。あまりの混雑に閉口する者がいたのも事実だが、老若男女が障壁なしで名車に近づき、そのディテールを食い入るように見つめる熱気は、自動車文化の健全な広がりを感じさせた。
会場では日本車も注目を集め、JDMと呼ばれる日本のスポーツカーが展示され、多くの来場者の関心を引いた。日本車への熱視線は、クラシックカーイベントにおいても日本車の存在感が増していることを示している。



