日銀が3カ月で追加利上げ、政策金利1.25%に 影響見極め丁寧な運営を
日銀が3カ月で追加利上げ、政策金利1.25%に 影響見極めを

日銀は18日の金融政策決定会合で、政策金利を1・25%程度に引き上げることを決めた。前回の利上げからわずか3カ月での追加利上げとなる。中東情勢の悪化に伴う原油高や円安基調などで、物価が想定以上に押し上げられるリスクがあるとみたためだ。

「局面が変化した」と植田総裁

植田和男総裁は会見で、日銀が重視する基調的な物価上昇率が目標の2%を超える可能性が高まり、金融政策の「局面が変化した」と説明した。局面変化への対応が後手に回り、物価高が深刻化する事態は避けなくてはならない。日銀がそう判断して利上げペースを速めたのであれば理に適う。

ただし、企業や家計の金利負担が増して景気の重しになりかねない点は注意を要する。為替や長期金利などの市場動向も含めて、利上げによる影響は十分に見極めなくてはならない。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

今後の利上げペースと外部圧力

植田総裁は利上げ後も「緩和的な金融環境は維持される」としており、今後も利上げを継続する意向だ。ただ、そのペースやタイミングは慎重に吟味しなければならない。

日銀に先立ち、インフレ抑制のための利上げを決めた米連邦準備制度理事会(FRB)では年内の追加利上げの可能性も視野に入る。そうした中で日銀が今後の利上げに消極的とみられれば円安傾向が強まる懸念も高まろう。逆に急ぎすぎて景気を冷やすわけにもいかない。

日銀の推計では景気を熱しも冷ましもしない「中立金利」は1・1~2・5%の範囲内にあるが、インフレ対応でどこまで金利を引き上げるのか。経済や金融環境を詳細に分析して最適な政策を講じてほしい。

気になるのはベセント米財務長官が最近、メディアに「日本政府と日銀は円高につながる措置を講じると確信している」と述べたことだ。それが金融市場で日本に対する圧力と受け止められたのが残念である。米国では、FRBの利上げに反発したトランプ大統領がSNSに「金利は1%以下にすべきだ」と投稿し、早急な利下げを求めた。金融政策への信認を保つためにも、中央銀行が外部の圧力に揺らいではならないのは日本も米国も同じである。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ