過労・ストレスの労災、4年連続で過去最多 1310件 精神障害1086件
過労・ストレスの労災、4年連続過去最多1310件

厚生労働省が2025年7月15日に公表した「過労死等の労災補償状況」によると、過重労働が原因の脳・心臓疾患や、仕事による強いストレスが原因の精神障害で、2025年度に労災保険の支給が決定した件数は1310件に上り、4年連続で過去最多を更新した。このうち、過労死に該当する死亡や自殺(未遂を含む)は145件だった。

精神障害の支給件数が増加、1086件に

精神障害の労災支給件数は、前年度より28件増の1086件となった。そのうち自殺(未遂を含む)は76件だった。精神障害の増加が全体の最多記録更新を牽引している。

原因別ではパワハラが最多、カスハラ・セクハラも

精神障害の原因別では、「上司等から、身体的攻撃・精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」が222件で最多だった。次いで「顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた」(カスタマーハラスメント)が127件、「セクシュアルハラスメントを受けた」が127件と続いた。これら3つのハラスメントが全体の約4割を占めた。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

業種別では医療・福祉が最多

業種別では、医療・福祉が292件と最も多く、精神障害の労災支給件数の約27%を占めた。次いで製造業、運輸業・郵便業などが続いた。

脳・心臓疾患は微減も高止まり

脳・心臓疾患の労災支給件数は、前年度より2件減の224件だった。しかし、依然として高水準で推移している。脳・心臓疾患のうち死亡は69件で、過労死ラインを超える長時間労働が背景にあるケースが多いとみられる。

厚労省の見解と今後の対策

厚生労働省の担当者は「精神障害の労災請求件数自体も増加傾向にあり、労働者のメンタルヘルス不調が広がっている可能性がある。ハラスメント対策や長時間労働の是正を一層推進する必要がある」と述べている。同省は2026年度から、パワハラ防止措置を強化する法改正の施行を予定しており、企業の取り組みが急務となっている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ