退職金なしの会社員、約4割が不満や不安 老後資金準備も進まず
退職金なしの会社員、約4割が不満や不安 老後資金準備も進まず

定年退職時に退職金でローンを完済し、残りを老後資金に充てるというライフプランは、過去のものになりつつある。近年、退職金制度を設けない企業や制度を見直す企業が増加している。こうした背景を受け、マイナビニュースは40代以上の会員302名を対象に「退職金に関するアンケート」を実施。退職金を受け取る予定がない人たちの本音や老後資金の準備状況を調査した。

退職金なしの現実、「不満」と「不安」が約4割

「退職金を受け取る予定がないことについて、どのように感じていますか?」との質問に対し、最も多かった回答は「不満がある」(22.7%)で、次いで「不安を感じる」(18.2%)が続き、全体の約4割がネガティブな感情を抱いていることが明らかになった。

自由回答では、将来への切実な不安や退職金制度のない働き方に対する率直な意見が寄せられた。48歳の男性(秋田県、流通・チェーンストア)は「将来がとても不安」と述べ、56歳の男性(静岡県、流通・チェーンストア)は「やるせない気持ちになります」とコメント。55歳の男性(愛知県、コンピューター機器)は「企業規模から仕方がないとはいえ、とても不満に感じている」と語った。

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また、63歳の男性(北海道、海運・鉄道・空輸・陸運)はタクシードライバーとして30年勤務した経験から「正直、退職時に失業保険の離職票だけじゃ寂しいです。使い捨ての業界から安心して働ける業界にしてほしい」と訴えた。

給与への反映を求める声も

回答の中には「その分、給与や賞与に反映してほしい」(13.6%)という意見もあり、月々の労働対価として相応の支給を求める声が上がった。45歳の女性(東京都、コンピューター機器)は「せめて給与に反映されていれば…と思う」と述べ、48歳の男性(徳島県、ガラス・化学・石油)は「退職金は毎月の給料の中に含まれているという説明を受けたが、納得できていない」と不満を漏らした。

しかし、実態として月々の給与に退職金相当額が含まれているという説明に対し、納得がいかないケースも散見された。

諦めと自責の念も

不満や不安を抱える一方で、雇用形態や企業規模、過去のキャリア選択などを理由に「仕方がない」と受け入れる人も少なくない。56歳の女性(秋田県、ビル管理・メンテナンス)は「短時間のパートなので仕方ないです」と語り、42歳の男性(愛知県、流通・チェーンストア)は「自業自得だから仕方ない」と自己責任と捉える。63歳の男性(滋賀県、海運・鉄道・空輸・陸運)は「もう退職金を出す様な立派な企業に勤める事も出来ないし、ちゃんと若い時に入社した会社で辛抱していれば貰えたかも知れないけど、こればかりは自分の責任だと思う」と述べ、制度のない環境を受け入れつつも割り切れない思いをにじませた。

老後資金の準備、「特に準備していない」が4割超

退職金を受け取れない場合、老後の生活資金は自分自身で準備する必要がある。実際に退職金がない人たちがどのような備えをしているのか、「老後資金について、現在どのような準備をしていますか?」との質問に対し、最も多かったのは「特に準備していない」(40.9%)で、4割超が具体的な準備を進められていない実態が浮き彫りになった。次いで「預貯金」(24.2%)、「NISAなどの資産運用」(21.2%)と続いた。

退職金が期待できない状況にもかかわらず、十分な備えに踏み出せていない人が多数派であることが明らかになった。

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退職金がない場合こそ、早めの「自力防衛」を

今回の調査では、退職金がない会社員の多くが不安や不満を抱えながらも、具体的な老後準備に手をつけられていない現状が浮き彫りになった。まとまった一時金が期待できない以上、高齢期の生活設計は現役時代よりも慎重に行う必要がある。定年後に困ることがないよう、少額からの積立投資や預貯金の見直しなど、退職金がない場合こそ1日でも早く老後資金の準備を考え始める必要がある。

調査概要:調査時期は2026年6月18日、調査対象はマイナビニュース会員302名、調査方法はインターネットログイン式アンケート。