三田労働基準監督署(東京都港区)は、バーチャルユーチューバー(Vチューバー)プロダクションで裁量労働制を適用されていた30代女性について、対象業務以外の業務に従事しているとして、同制度の適用を無効とする是正勧告を出した。残業代の未払いも併せて指摘された。女性と裁量労働制ユニオンが10日、明らかにした。
是正勧告の対象企業と経緯
是正勧告は5月7日付で、スマートフォンゲームなどを手がけるグリーの100%子会社「REALITY Studios」に対して出された。同社はVチューバーのプロダクション事業を展開している。同社によると、6月12日付で改善報告書を提出したという。
朝日新聞の取材に対し、同社は「不十分な点があったことについては真摯に受け止め、適正化に向け改善を行っていきます」と回答した。
労働者の訴えと実態
女性は「裁量労働制でも残業が増えすぎて過労死レベルになるのであれば、当然、賃金や制度そのものを見直すべきだ」と訴えた。業務量が増え、泊まり込む日もあったという。
裁量労働制は、労働時間の長さではなく成果に応じて賃金を支払う制度だが、実際には長時間労働を招きやすいとの批判がある。今回の是正勧告は、制度の運用実態にメスを入れるものとして注目される。



