「札沼線は絶対維持する」北海道当別町の戦略:医療大移転で乗客減もロイズタウンで稼ぐ
「札沼線は絶対維持する」当別町の戦略:医療大移転で乗客減もロイズタウンで稼ぐ

北海道当別町は、札沼線(学園都市線)の存続に強い決意を示している。医療大学の移転による乗客減少が懸念される中、ロイズタウン工場の集客力を活用した地域戦略が注目を集めている。

特別列車の運行と沿線の反応

2026年7月、札沼線では特別列車が運行された。桑園駅を出発した列車は、大きな右カーブを描いて函館本線から分岐し、当別方面へ向かった。日中20分間隔の普通列車の合間に設定されたため、速度は控えめだった。新琴似駅までの約6キロメートルは学園都市線単独の高架区間で、その後地上区間に入り札幌市北部の住宅地を進む。

沿線では、一眼レフカメラを構えた鉄道ファンが多数見られたが、特に印象的だったのは、線路沿いの住宅の住人が雪の残る玄関先で特別列車を撮影したり見送ったりする姿だった。学園都市線での特別列車運行は、鉄道ファン以外からも注目を集めたことが伺える。

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ロイズタウン駅の賑わいと工場見学

特別列車の乗車時間は33分間で、あっという間に終点のロイズタウン駅に到着した。駅にはツアー参加者に加え、特別列車を一目見ようと訪れた人々もおり、大きな活気に包まれた。停車時間は5分程度確保され、駅構内や周辺での写真撮影も十分に楽しめたようだ。

列車はその後、当別駅へ回送され、約1時間停車した後、復路は客扱いをせずに札幌の苗穂運転所へ戻った。復路でも客扱いができれば集客が見込めただけに、この点は残念だった。

筆者は無料シャトルバスでロイズタウン工場へ向かった。工場体験ゾーンでは、カカオ豆がチョコレートになるまでの工程を、工場従業員に扮して体験できるというこだわりの施設で、見応えがあった。工場見学後のチョコレート詰め放題体験では、ロイズタウン駅の入場券を模した硬券切符が入場チケットとなり、受付で入鋏のハサミを入れてくれるという細かい演出も好評だった。

当別町の戦略:札沼線の維持とロイズタウン

当別町は、医療大学の移転により乗客減少が見込まれる中でも、札沼線を絶対に維持する方針を明確にしている。ロイズタウン工場の集客力を地域活性化に活かし、鉄道存続の基盤を築く考えだ。町の担当者は「ロイズタウンは当別町にとって重要な観光資源であり、札沼線の利用促進にもつながっている。今後も連携を強化していく」と述べている。

札沼線の存続は、地域住民の移動手段の確保だけでなく、観光客の誘致にも直結する。当別町の取り組みは、他の地方鉄道のモデルケースとなる可能性がある。

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