「辞めてほしいシニア」と「残ってほしいシニア」 企業はどこを見ているのか
「辞めてほしいシニア」と「残ってほしいシニア」 企業の視点

早期退職を募集する企業のニュースは、もはや日常の光景になった。2025年には上場企業43社が早期退職を実施し、対象者は約1万7800人に上った。しかも、実施した企業の約7割が赤字企業だ。

早期退職募集の実態

こうした募集は、表向きは「対象者を一律に募る自主的な応募」という形をとる。特定の個人に「あなたは応募しなさい」と告げれば、退職強要とみなされるリスクがあるからだ。だから企業は一律に募集をかける。

早期・希望退職募集を実施した企業のうち、赤字が約7割というデータがある。企業の内部では、「辞めてほしい人」と「残ってほしい人」の線引きが存在するようだ。

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シニア人材の活用現場から

今回、3000人以上のシニアのセカンドキャリアを支援し、企業側からシニアの人材活用について相談を受けてきた立場から、この分かれ目がどこにあるのか、そして「辞めてほしい側」と見られてしまった人に道は残されているのかを解説する。

前提として、企業は特定の社員を選んで何かを受けさせようとする傾向がある。研修一つとっても、対象者を絞って実施しようとすると反発されることが多い。「一律でやらないと難しい」という反応が返ってくる。特定の個人を選び出して扱うことは、人事のルール上、慎重にならざるを得ないのだろう。

早期退職も同じで、あくまで一律の募集という建前を崩さない。「辞めてほしい人」も「辞めてほしくない人」も混ざった状態で募集がかかる。

水面下で変わる対応

ただし、その後の対応は水面下で変わってくるようだ。人事部の悩みとしてよく聞くのは、「優秀な人ほど辞めてしまう」ことだ。残ってほしい人に対しては、事業部単位で個別に一番良い働きかけが行われる。そうしたことも起きていると聞く。

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