東大卒のファイナンシャル・プランナー(FP)である服部貞昭氏は、年金生活を送る高齢者が子どもと協力することで、家族全体の税金や社会保険料を抑える方法を解説している。本稿は、著書『東大卒のファイナンシャル・プランナーが教える 届け出だけでもらえるお金大全』(自由国民社)からの抜粋である。
子どもと協力すれば税金が減る
年金受給中の高齢夫婦が子どもと別居している場合でも、子どもの扶養に入ることで税金と健康保険料を削減できる。扶養には「税金の扶養」と「健康保険の扶養」の2種類がある。
税金の扶養では、年金収入が65歳未満で118万円以下、65歳以上で168万円以下(いずれも所得58万円以下)であれば、子どもの扶養に入ることができる。これにより、子どもは扶養控除を受け、自身の税金が軽減される。特に親が70歳以上の場合、控除額はさらに大きくなる。例えば、70歳以上の両親が年収500万円の別居している子どもの扶養に入ると、子どもの所得税と住民税が合計で約14万円減少する。
健康保険の扶養に入れるのは74歳まで
健康保険の扶養については、給与と年金の収入合計が60歳以上で180万円未満、かつ子どもの年収の半分未満であれば、75歳未満まで扶養に入ることができる。これにより、親の国民健康保険料の支払いが不要となり、ゼロになるメリットがある。
夫より子どもの扶養に入ったほうがお得
一般的には夫が妻を扶養するケースが多いが、年金受給中の親にとっては子どもの扶養に入る方が税制上有利な場合がある。特に子どもが高所得であれば、扶養控除の効果が大きくなる。
仕送りしていればOK
別居している場合でも、子どもが親に仕送りをしていれば扶養親族として認められる。仕送りの金額に明確な基準はないが、生活費の一部を負担していることが条件となる。
早死にすると損
年金は長生きするほど総受取額が増えるため、早期に死亡すると損をする可能性がある。服部氏は、ねんきん定期便の記載内容を確認し、将来の年金額を把握することの重要性を指摘している。
本記事では、届け出だけで受けられるお金の制度を活用し、家族全体の負担を軽減する方法を紹介している。年金生活者とその子どもは、これらの制度を上手に利用することで、家計の改善が期待できる。



