2025年問題に直面する中小企業の倒産が急増している。東京商工リサーチの調査によると、2025年度の中小企業倒産件数は年間1万5000件を超える見通しで、これは過去10年で最多となる。特に後継者不足と債務超過が主な要因として挙げられる。
後継者不足が深刻化
中小企業庁のデータでは、全国の中小企業のうち約60%が後継者不在とされる。2025年には団塊世代の経営者が一斉に引退する「2025年問題」が本格化し、後継者不在の企業が廃業や倒産に追い込まれるケースが増えている。東京商工リサーチの担当者は「後継者問題は地域経済の存続に関わる深刻な課題」と指摘する。
債務超過企業の増加
また、長期化するコロナ禍の影響で債務超過に陥る中小企業も増加。2024年度の債務超過企業は前年比15%増の約3万社に達した。金融機関の融資姿勢が厳格化する中、資金繰りに行き詰まる企業が相次いでいる。
業種別では、飲食業や小売業、建設業が特に倒産リスクが高い。飲食業では2025年度に2000件を超える倒産が予想され、地域の商店街や雇用に大きな打撃を与える見通しだ。
政府の対策と課題
政府は事業承継税制の拡充やM&A支援など対策を打ち出しているが、効果は限定的。中小企業庁は「抜本的な対策が必要」とし、2025年度までに後継者マッチングのプラットフォームを整備する方針を示している。
専門家は「倒産を防ぐには、早期の事業承継計画と金融機関との連携が不可欠」と強調する。地域経済の維持に向け、官民一体となった取り組みが急務となっている。



