世界的なAI(人工知能)開発の加速により、高性能半導体の需要が大きく伸び、大手半導体メーカーの業績は急拡大している。いわゆる「AI特需」の恩恵を受ける企業の一つが韓国サムスン電子だ。
半導体部門に約6500万円、他部門は約65万円
業績拡大に伴い、サムスン電子の半導体部門の従業員は約6億ウォン(約6500万円)という高額なボーナスを受け取る見込みとなった。一方、それ以外の部門の社員は600万ウォン(約65万円程度)にとどまるとみられており、その差は約100倍に達する。
内部対立と労働組合の分裂
社内ではこの格差に対する不満が高まり、抗議集会が開かれた。労働組合も分裂するなど、深刻な軋轢が生じている。専門家の中には、今後の同社の運営に支障が出ることを危惧する声もある。
サムスン電子は業績連動型ボーナスの制度について事前に十分な説明を行っていなかったとされる。今回の多額ボーナスが半導体部門の労働組合員の要求や経営陣との人的つながりに影響されたとの見方もあり、疑問視する社員も出ている。
日本の企業への教訓
過去、米国などでは賞与格差の拡大が事業運営に行き詰まりを招いた事例もある。企業経営者にとって、組織全体の方向性を統一し、成長に貢献した部署や人材を公平に評価する制度の重要性は高い。日本の企業も、サムスン電子の高額ボーナスによる組織対立を教訓とすべきだ。



